令和3年度京大ロー得点開示
こんにちは。お久しぶりです。
意外と読んでもらえていたようで、ローに入学してから「ブログ更新しないの??」と聞かれることが多かったので得点開示でも載せようかと思います。
再現答案もいつか書こうと思っています。ほんとに。
京大ローは書類点400点満点、筆記試験550点満点の計950点で評価されてます。
以下、僕の成績と感想
書類点 294.971/400
僕の場合、学部2年までは全く法曹に興味がなく、期末試験等も一夜漬けで乗り切っていたタイプだったので成績はかなり低かったです。
3年以降はGPAを上げるために基幹科目を卒業要件より大幅に超過して申請し、成績を稼ぐために頑張りました。
(落とした単位は換算されないため、ギリギリで取得してしまいそうな単位はあえて落とす等もしていました。)
とはいえ、1年から予備校に通ってゴリゴリに司法試験の勉強をしていた同期と比べれば見劣りする成績だったとは思うので、あまり期待はしていませんでしたが、、、、
思ってたより悪くないですね。
外部生の書類点はなかなか基準が不明確ですが、300を超えていればかなり優秀、290台が多いかなというのが入学してからの実感です。(確認した母数は多くないですが)
論述試験
憲法 61/100
行政法 30/50
民法 61/100
民訴法 29/50
刑法 59/100
刑訴法 33/50
商法 61/100
合計 334点/550
なんでや阪神(略
個人的には苦手意識のあった公法系で6割キープできたことが幸運でしたが、逆に民事刑事で公法と同じ程度にしか点が取れていないことが残念でもありました。
この点数がどのような評価なのかはわからないので何とも言えませんが
総点 628.971点/950 順位 51位
悪くもないですが、なんともコメントしづらいポジション
正直手応え的にはもう少し上の位置にいるかもと思っていましたが、落ち込むほどでもないですね。
全体の雑感としては、やっぱり書類点が大事だなと思いました。
論述試験はみんな6割前後に集まる一方、書類点は簡単に20~30点の差が生まれてしまってる感じがします。
学部の専門科目で最高評価をとることを積み重ねるのが合格の何よりの近道だと思います。
京阪神ローの結果はできれば全部載せたかったのですが普通に阪大の申請を忘れていたので、次回は(次回があるかはわかりませんが…)神大の結果を開示できればなと思います。
では。
入試までの勉強経過
こんばんは。
今回は京大ローまでの勉強について時系列順に書いていこうと思います。
「こんなもんで合格する人もいるのか」とか「私ちょっと足りてないのでは…?」とかいろいろ参考にしてもらえれば幸いです。
もっとも、勉強量についていろいろ書いていくとは思いますが、結局のところ合格最低点より高い点数を取ればいいというだけの話ですので、ぼくより勉強していれば受かるとか、勉強時間が足りなければ落ちるとか、そういう話ではないことを確認しておきます。
▼スタートライン(3年生10月)
最初の自己紹介にも書いた通り、法律に触れ始めたのは学部3年の4月頃ですが、本格的にスタートしたのは10月と言っていいと思います。
4月から予備試験やロー入試を視野に入れていたものの、この時点での勉強はLQや基本シリーズなど基本書(入門書)を通読していただけで、論文問題を意識することもなかったためほとんど頭には入っていませんでした。
この状態に危機感を感じたのが9月末。アガルートの受講相談に行き、何気なく聞かれた刑訴法の違法種収集証拠排除の要件(違法重大排除相当のアレ)が全く言えず「あれ、もしかして俺ってかなりやばいんじゃないの、、、」と焦ったことを覚えています。
(そもそもこの頃は「規範」「論証」「あてはめ」などの用語の意味がよくわかっていなかったのでヤバさは察していただけるかと思います)
▼3年10月~12月
以上の経緯からアガルートで講座を取り始め、総合講義100というインプット用の講座を終わらせようと躍起になっていました。
アガルートには総合講義300という丁寧めなインプット講座もあるのですが、ぼくは一応基本書等を持っていたこと、インプットに時間をかけたくなかったことから100の方を選択しました。
この頃の勉強時間は1日平均4~5時間程度だと思います。
▼3年1月2月
ここから重要問題習得講座の1周目に入りました。
重要問題習得講座(通称「重問」)は1科目あたり50~75問程度の網羅性の高い論文問題集です。
難易度はロープラシリーズ~慶應ロー・易しめの予備試験くらい(実際予備やロー過去問の収録も多い)だと思います。
重問については詳しめの答案構成を作る→解答解説&論証集の確認という感じでずっとぐるぐるしていくことになります。
1月に学部の期末試験があったこともあり2月末で憲(人権)民刑商法がようやく1周できたという感じでした(牛歩)。
▼3年3月~4年4月
3月からは予備短答の勉強に入ります。
3月上旬から4月中旬までノロノロ短答をやった結果、過去問集(短パ)が一周終わったものの、コロナによる予備試験延期で予備試験の受験を断念したため、この期間の勉強は本当に虚無となりました。悲しい。
正直なところ、自習室の閉鎖や試験実施の有無のごたごたでこのあたりから完全に気持ちが切れていたので勉強時間は1日30分から1時間程度だったかと思います。
▼4年5月~8月
4月末あたりから重問を再開し、5月末までに7科目がようやく終わります。
もともと存在していたかも怪しい勉強習慣は完全に消息を絶っていたため、1日5問程度進められれば万々歳という感じでした。
5月からは慶應ローの過去問検討自主ゼミも組むことになりました。
自主ゼミのペースは1週間に1~2問です。ぼく個人的には自主ゼミでも組まないと一向に過去問に着手しなそうなので、このタイミングで自主ゼミを組めたのはペースメーカーとしてよかったです。
また、並行して重問2周目にも入ります。2周目は論証も頭に入っていたため、やっと論文式の問題を''解いている''感覚が得られてきたかなと思います。
8月末に同志社ローの試験があったため、それに合わせて受験科目である憲民刑民訴刑訴の重問を終わらせました。
(同志社ローの受験動機ですが、第2志望だった慶應ローの前に法律の試験というものを経験しておきたかったからです。)
▼4年9月
同志社ローが終わってから駆け足で商法の2周目を終わらせ、慶應ローの試験(9/12)に臨みました。
試験が終わってからは東京の友達と遊び倒したり下宿先を解約して引っ越しをしたりと勉強どころではなかったので勉強量は皆無でした。
▼4年10月11月
10月は行政法の2周目、手形法、統治を主にやりつつ、同時に京大ローの過去問と重問の3周目に入りました。
3周目は(さすがに時間がなかったので)答案構成を書き出すのをやめ、頭の中で答案を作り解説を軽く確認するという作業にシフトしました。
2周したことで答案の型はある程度身についたので、かなり効率的に3周目を回せたと思います。
(阪大や神大の過去問もやろうと思ったのですが、数問見たところ特に特殊な出題がなされておらず出題趣旨も薄めだったことから諦めることにしました)
例年商法2題のうち1題が手形関連の問題を出し受験生に10月中血眼で(?)手形の勉強させておきながら、今年度に限って手形の「て」の字も匂わせない京都大学の策略にはみんなひっくり返ってましたね。
手形でえへんのか~~~~~いwwww
— おそら (@__o_sora) 2020年11月15日
この時期は有料自習室に入会したこともあり(元をとるために頑張って)1日7~8時間は勉強できていたと思います。
▼終わりに
運よく受験校には合格をいただけたものの、こうして見るとかなりサボってる期間が多いですね、、、、、
ぼくの場合、重問を回して問題の論点抽出や処理手順を押さえることができたこと、論証集に載っている程度の論点については反射で吐き出せるようになったことが合格の要因になったかなと個人的には思います。
今回の記事では時系列順にしていた勉強の客観面を並べただけですが、それらをしながら何を意識していたか等についてはまた別の機会に(忘れないうちに)書いてみたいと思います。
では
令和3年度 京大ロー入試 民法第1問
※模範答案ではなく再現答案(構成)です
∇答案構成
第1 問1
1 まず、AはAの乙に対する抵当権に基づく返還請求をすると考えられる。
⑴乙は甲の従物であるが従物に抵当権の効力及ぶか。
→370条により効力及ぶ
⑵抵当権に基づく返還請求は可能か。
→抵当不動産の交換価値が妨げられて抵当権者の優先弁済権の行使が困難となるような事情あればOK
→交換価値実現が妨げられていると言えるため請求認められる。
2 また、AはBのDに対する所有権に基づく返還請求権を代位行使(423)することも考えられる。
⑴責任財産保全の目的ではないが代位権の転用できるか。
→債権保全の必要性が認められる限り代位権行使できる。
⑵要件検討
→被保全債権は担保価値維持請求権、保全の必要性も肯定
→代位行使可能
第2 問2
1 Aの請求の根拠は抵当権に基づく返還請求権
乙に抵当権及ぶことは上述の通り
2 甲から分離、搬出されたことで抵当権の効力失われないか。
→失われない
3 ⑴もっとも、Eに対抗できないのでは?
→搬出されれば第三者に対抗できない
⑵ ではEは第三者に当たるか(背信的悪意者に当たらないか)
→背信的悪意者であるため第三者に当たらない。
→AはEに請求できる。
以上
ざっっっくり答案構成するとこんな感じだったと思います。
本番でのあてはめの分量はもちろん事実を使って書いていますが、可もなく不可もないような無難なあてはめに過ぎないので割愛させてください。
(書いてたら心が折れる自信があります)
∇感想
問1の返還請求について書き方に迷った挙句、抵当権に基づく妨害排除請求の論証(最判平17.3.10)を貼り付けましたが、これは不要だったと思います。
妨害排除と違い、返還請求が必要な場面において抵当不動産の交換価値実現が妨げられるのはまあ当然と言えますし、もっとストレートに物権的請求権としての返還請求権を認めるべきだったかもしれないです。
問2についてはありがちな問題という感じだったので公示の衣をペタペタと貼れば問題ないのではないでしょうか。
受験生の方へ、もちろんですが、この答案構成は合格者の答案であってそれ以上でもそれ以下でもないため模範とするには稚拙に過ぎると思います。
あくまで参考程度でお願いします。
ダメ出しや疑問等ありましたらコメントかtwitterのDMで受け付けております。
はじめまして
はじめまして。
「備忘録がてらブログでもはじめっかな~~~~~」
と気軽な気持ちでツイートをしてみたところ、思いのほか多くの方からのいいねを頂き、本当にその気になっちゃったことがきっかけで、ロー入試のこと等を記録するブログを開設することにしました。
「受かった瞬間えらそうに勉強法とか語り始める人」にならないように注意しながら、備忘録としてのロー入試ブログを開設したさがある
— おそら (@__o_sora) 2020年12月20日
また、ロー入試が終わった解放感から1ヶ月以上にわたって勉強とは縁のない自堕落な生活を送ってきたので、自分のケツに火をつけるためにも再現答案を載せたりするブログを書いてみようかな、というのも理由の一つとしてあります。
備忘録目的ではありますが、結果として来年以降の受験生の参考になる部分があれば幸いです。
∇自己紹介
関東私大の法学部4年(2021年3月卒業)
法学部ですが、1,2年の頃は試験前日にレジュメを読む以外法律に触れておらず、いわゆる一般的な意識の高くない私文男子でした。
法科大学院の受験を意識して本格的に法律の勉強を始めたのは学部3年の10月末あたりだと思います。
進路として法科大学院に進学することを決定したのは学部3年の4月ですが、この時点から10月までは7科目の基本書をだらだら1周通読するくらいで何も頭に入っていなかったので合格に寄与する勉強としてはノーカンとしてしまっていい程度でした。
10月末にアガルートで受講相談を受けそのまま総合講義100(短めのインプット講座)と重要問題習得講座(論文問題集)を受講した以降に、法律学習者として物心ついたような気がします。
受験遍歴は
です(なんでこんなに受けたんでしょうね)
運が良かったのかすべての大学院で合格をいただきました。
個々のローの入試のことについてはまたいつか書ければと思います。
諸先輩方のような秀逸なブログを書くことは難しいかと思いますがお手柔らかにお願いします。
では